2007年06月26日
ウェブは資本主義を超える(書評・感想)
ウェブは資本主義を超える 「池田信夫ブログ」集成を読む。IT&Economicsを標榜する氏のこと。まあ・・・はずさない。1日3万PVを誇る氏のブログの集大成。ならブログ読めばってなことになるが、ブログは体系化されていない。ゆえにやはり本を買ってしまう・・・。
ウェブの話はできるが、経済学はちょっと、経済学はかじるがウェブの話は・・・そして漫然と新聞やテレビを眺めているそんな方にはおすすめ・・・
第1章 ウェブで何が起こっているか
第2章 マスメディアの終焉
第3章 イノベーションの条件
第4章 著作権という既得権
第5章 IT産業・復活の道
第6章 通信と放送の未来
失礼な話だが、IT界においては氏は最年長になろうか。稀有なこと。ソフトバンクの孫正義氏が1957年生、楽天の三木谷浩史氏1965年生、極東ブログのfinalvent氏が1957年生、404の小飼弾氏が1967年生、そこで池田信夫氏は1953年生。どうもIT界ではこのへんがアッパーなんだろう。この界隈の長老っ。
その他異論もあるかも知れないが、8ビット機PC88〜とかMZ22〜とか、FM7〜なんとかが発売されたのが1980年、その頃をせめて30代でないとなかなかパソやウェブの世界に興味を持つのが厳しい。だから名う教授陣はなかなかこの世界に進出できず、沈んでいく。
20世初め、レコードが出現したとき、音楽家の組合はそれが職を奪うとして、録音をボイコットした〜中略〜80年代VTRが出現したときは、それが著作権を侵害するとして製造禁止を求める訴訟を起こした。結局、敗北したのは新しい技術を拒否した側だったが、それは彼らにとって勝利でもあった。今日、映画会社の収入の半分以上は、ビデオやDVDからの収入である。
今、お上が躍起になって著作権(でいいのかわからない)を守ろうとしているのは結局無駄な行為だと。
実は日本の著作権法では検索エンジンも違法である。〜中略〜データを蓄積する検索サーバを国内に設置することは無断複製にあたり、インデックスをつけることは編集にあたる。このためgooなどの国産検索エンジンは海外にサーバを置いている。
知らなかったでしょ。
都合の悪い事実は新聞や、テレビには載ってこない。なぜなら、自分たちを守るため。既得権益にぶら下がる連中を氏はかなり厳しい口調で批判する。というような、テレビにはのらないことをブログでしかも実名でかなり厳しい論調で書くあたり、結構度胸のいることだ。しかし、この本はある種の強化書になることは間違いない。
こういうことをホントに精査するほど、おいらには情報収集能力はないわけだが、テレビや新聞の書き方一つで自分の会社の出来事も変わることくらいわかっている。
氏の意見が間違っていてもよしんばかまわない。ウェブを含めたメディアはあくまで それを見た人が判断すべき。
そういった判断を委ねず、ただ 「地デジ」とか言われても・・・ハイビジョンでもねえしよ〜。でっかいブラウン管じゃ捨てらんないしよ〜。押し付けられるのはかなわない。テレビも新聞も丸呑みしてはいけないよ。蛇ではないんだから・・・。
「(新聞・テレビでちょっとなんだかな〜」ということは 説いてくれると思う。
くそ〜同級生でテレビ局に入ったヤロー給料高いじゃねえかっ
と不満を言わずに 少しでも 有用と思える話はウェブにあげときましょ。もしかしたら・・・役に立つかもしれない 日がくるかもしれない。まあ、こなくても早漏。
単純に氏にはブログは書き続けて欲しいと思っている。そして、まあ、一家言あるときは喰らいついていく。ラジカルな人はそれゆえ責められるが、それを真正面で受け取る稀有な人。
お体だけはご自愛くださいませ・・・。イナゴに襲来されないように・・・。
難しくはないので・・・一度手にとってたもれ。