2008年02月02日
接客の魔法(書評・感想)
目次
まえがき
第1章 テーブルホッピングって何ですか?
――私がマジシャンになるまで、なってから――
第2章 マジシャンが教えるコミュニケーションのツボ
第3章 丁寧なことより正直なこと
――私が身につけた接客術――
第4章 クレームは200%避けられる!
――私が学んだ接客のコツ――
第5章 マジックの哲学、仕事の哲学
あとがき
とはいえ、サービス化していく経済の中で、「接客」というのはほとんどの職種で重要性を増し、好感の持てる「接客」が半ばあたり前になっている。
若い女性なんかで頼りなかった人が、別の上司に「できる」みたいに言われているとき「へぇ」っと愛嬌はついたのかしら?と思ったりするが、劇的ビフォアアフターな事例はあまり見たことがない。あれだってほとんど柱以外交換してるじゃない?
筆者は飲食店でのバイト経験と、飲食店で、いきなりテーブルへ行ってマジックをする「テーブルホッピング」を通じて感じた接客論を展開。
客はもちろんマジックを期待している人ばかりではないので「あ〜営業とまったく同じだな」と本書を読みながら「ふんふん」とうなった。嫌悪も好感も一瞬で決まる。テーブルホッピングにしてもお客との距離が近いだけに−刹那でも嫌悪感とか不愉快感をもたれたら−終わりだ。
「接客」について陥りがちなことをあげておくと
1.コミュニケーションが下手であるという呪い
時に朴訥とか口下手とかに好感がもたれる場合があってコミュニケーション下手と思っている人が必ずしも嫌悪感を持たれるわけではない。コミュニケーションが下手であるからこそ愛される的側面。これこそ愛嬌か。
2.取り回しがうまいという暗示
接客は千差万別なのでこの暗示でトラブルが大きくなることも多い。女性関係でも同様、1は非モテ、2はトラブル。。。厄介なのはむしろ2.の人でちょっとはいいが、重症になると絶対型を変えない。ゴリゴリ営業系の人は2.でなくてはいけない面もあるけれど。
なかでも使えそうな部分をグリップしておくと
自分が難なくこなしたことを説明・指導することは大変難しいものです。〜中略〜それは利き手ととは逆の手で試してみるのです。簡単と思っていることでも〜中略〜P93簡単に「プロ」を感じさせる技があります。それは邪魔をしようとするお客様の問いかけすべてに、まず「YES」と返すことです。〜中略〜「はい。承知しました」という態度をとることです。たったこれだけで、相手はプロを感じると同時に。P122
言わばキャバクラのようなお店ですがオープン前のミーティングでは〜中略〜マネージャーが面白い話をするのが日課でした。〜中略〜笑えない話であっても問題ないそうです。P142
クロースアップマジックなどを行うマジシャンは導入から最後までコミュニケーションの塊で大いに参考になった。「つかみはOK」、「終わりよければすべてよし」そんなコミュニケーションをとりたいものだ。
その昔、「匂い」で触った相手をあてるという飲み会芸をしたことがある。もちろん、さくらがサインを出していただけだが、あまりにリアルで気味悪がられた。技術じゃない。
「接客」・・・形なく短時間で愉快にも不快にもする。やっぱり魔法なんだろうな。
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この記事へのコメント
僕は・・・どうだろ?
ITおやじさんはどうでしょうね。