aamall

2008年11月29日

組織は戦略に従う、戦略は経営者に従う、では経営者は?

組織は戦略に従う。アルフレッド・D・チャンドラーJr.が言ったとか。戦略は経営者が決定する。経営者は各ステークホルダー(株主だったり、従業員だったり、顧客だったり)に従う。


いや時代に従うのではないか。



多くの企業で、利益が出なくなると必ず組織と体制のあり方が叫ばれて、支店の統廃合、出張所の廃止か話題になる。

経営者はできる限り積極的に攻め、犬のマーキングのように(自分の痕跡を)残そうとする。攻めているときは、(その後の)形勢に関係なく勝った気でいる。

長期的なものの見かたはしない。目の前の利益に最大限固執して、それがあとから損になると分っていても、まずは「目の前の飴に手を出す」ことをためらわない共同体工学のすすめ:レジデント初期研修用

一方で撤退なんて負けを認めることになるから苦渋の選択となる。

企業は「縮む」ということについてノウハウを持っていない。ひさしく資本主義企業は「巨大化する」か「つぶれる」かの二者択一であり、「現状維持」とか「ダウンサイジングによる安定の回復」ということは経営者のオプションには含まれていなかったからである。彼らが「ダウンサイジング」というときに想像するのは、「労賃の切り下げ」とか「レイオフ」とか「非正規雇用への切り替え」といった雇用調整戦略か、「別社化」や「アウトソーシング」による採算不芳部門の切り離しか、下請けや仕入れ先からの「コストカット」などの「ハード」な戦略だけである。 Let's downsize:内田樹の研究室

役員は役員同士だから役員を減らそうなんて話はしない。

経営者ともっとも遠い位置にいるパート、派遣、期間工から切っていく。さらに逆らえない中間管理職を減らす方向(出張所の廃止により所長でなくなるとか)へ進んでいく。

しかし、レイオフ・降格は難しいから(日本では労働法以外にも降格を恥とする文化、復活が困難な制度)、(中間管理職を)減らしたはずがいびつにスライドされ、本社・本部で受けることになる。

存在を誇示するため、ラインに報告させることがスタッフの仕事なんて思い込んでいる方々も多いから、スリム化は脂肪を頭に持っていっただけになる。スタッフが増えた組織は頭が大きな幼児のようにつまずきやすくなる。

「来年、再来年あたりは役員か?」なんて出世欲の強い50代の方は時間切れとなる確率が飛躍的に高まった。

伸びた戦線で敗走すれば、追撃を受け、その傷口から膿が広がる。

(三国志の)諸葛亮孔明(※)だって負け戦を勝ちに導いたことはない。

横山光輝三国志大百科 永久保存版

始まる前の戦力差を奇襲や待ち伏せによって局地戦に持ち込み、なんとか全体の勝利に持ち込んでいた。

経営者はせめて局地戦では勝ちたいから、残存勢力を集めて決死隊(それは付加価値部門とか呼ぶ)を作る。

決死隊は「その後の道を作る」ようなホントの精鋭でないと全体の勝利につながらない。

しかして正規軍は弱体化する。縮小均衡は加速する。

この話にはオチはない。正解もわかならい。そういう渦中にいて、組織デザインや機能を見直しする時期だと思っている。ただ決死隊と作るのではなく、長い目で見た「組織の機能」を高める必要がある。

「組織の機能」というのがソフト部分だろうと思う。

劉備も曹操も混乱の時代でなければ出てくることはなかった。そういう人が(当社で)現れるかは不明だが、そういう人にはチャンスの時代だと思う。

経営者がただ時代だけに従った(リストラなど)陳腐な戦略に陥らないようにして欲しい。それ以上に、張子の虎的な組織を維持するのはやめて欲しい。

経営者のブレーンとして孔明がいない組織にはつらい時代だろう。

伏竜か鳳雛(※)を得れば天下が取れる。当社にいずれかがいることを祈る。

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1. 組織150人の法則と部署の適正規模について  [ blog50-1 ]   2009年03月28日 18:15
人事異動により私のいる部署を含めて、フロアにいる人数が増えた。酸素濃度がやや薄くなるくらい、密集している。はじめてフロアに入る人はたぶん、独特の空気と匂いが感じられることだろう。においはホントのオイニー。選択と集中、業務の細分....

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