aamall

2008年12月11日

中途入社の憂鬱

団塊の世代が大量退職することや好景気(という錯覚)、売り手市場との報道により、「人が足りない・・・」なんて思ったのか、ここ数年採用を増やしていた。内定取り消しどころか、例年発生する内定辞退が無く、予定数以上の新入社員を迎えている。

生え抜きが多い業界で、転職して中途入社してきた者もいる。


現在はある業務を専門として行っているけれども、入社の面接では「将来は正規ラインにのってもらうから!」なんて甘言を受けたに違いない。

そういうニュアンスを伝えたのであれば、実現するのが企業の使命だろう。

業界によっては社員の半分以上が中途入社なんて企業もある。それはそれで一応の勢力になるに違いない。場合によっては中途入社の星として執行役員になっている人もいる。

そういう業界ははっきりとルールがある。能力、実力、実績、、なんらかの評価の仕組みがある。専門業務であれば、トップセラーとして君臨するのもありで、インセンティブの仕組みも整っている。それがいいかは別として。

しかし、中途入社をあまり受け入れていない企業は大概新入社員からのレールしかひかれていなくて、途中から乗っていくのが難しい仕組みとなっている。

また、「知ってる、知らない」がコンセンサスの重要なファクターの規模だと、「彼は優秀ですよ」なんて言っても、直接その人の仕事ぶりを知らない上の人は「知らないピョ〜ン」または「じゃあそいつを上げるか?」なんて無責任に評価をする。

評価されて昇進しても、きっと生え抜きの人みたいに(苦楽をともにした)支えてくれる人がいないから、孤軍奮闘で、生え抜き社員の3倍くらい努力しないといけない。ちょっと聞きたいことでも自分で調べなくてはいけない。文書にされていないノウハウや組織の慣例なんかは聞かないとわからないし、ネットにも出ていない。

業務が細分化され、専門化しているから、中途入社が増える流れに逆らえない。
中途入社の方々に合わせた変化が必要になる。

正規雇用についている人が変化をこばむと、非正規雇用についている人が余計変化しなくてはならない。男性が変わらなければ女性が変わることになる。地方が変わらなければ都会がより変化する。そういう相互関係は、社会のあらゆる層の中にあると思う。「結果の平等」と「変化の不平等」

個別に対応していると、企業にとっても、個人にとってもいい結果にならず、混乱だけを招く。

ゆえに、中途入社に対してもきちんとレールをひく必要がある。

次の駅がないとなんだかやりきれない。行き着くところは多少違っても向かう方向は同じなのだ。

動かない電車に乗り続けているのは歩いているよりつらい。

(中途入社として)後に続く者が多くいる場合には、せり上がり的に(中途入社島から)卒業して正規ルートに乗る人がいるかも知れない。それが少ないとね。

中途入社島から出るに出られず、生え抜き島の連中はただ眺めるのみ。時折才能を見抜いて救命ボートを出す。

それではいかん。堂々と通ってこれられる橋を作らなくてはいけない。それは資格だったり、試験だったり、あるいは面接や業績であったりする。しかし、ルールがなければいつまでも特別扱い。

その橋は正規島に住んでいる人にしか作ることができない。もちろん、生え抜きと同じ関門では生え抜きから不満が出るから、それなりの関門を作る。それでも、「私何年在籍してます」なんて経験値は急速に陳腐化しているから、関門は通すための関門でかまわない。

まだまだ(小さな企業は)村社会で、まして違う島から来た違う住民を受け入れる度量なんてないけれども、橋を作って行き来だけでもできるようにしなくてはいけない。

今回の景気で転職市場もまた冷えるだろうけれど、入るときの条件のみならず、入った後の橋がどのように架かっているかは調べておいた方がいいかも知れない。それを渡れるかどうかは別として。

いずれにせよ、現在いる中途入社の方々のためではなく、いつかくる誰かのためにもルール作りが求められ、それが企業の正常な変化だと思う。

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blog49 at 00:01│Comments(0)TrackBack(1)clip!人事管理 

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1. 今日から当社は同一労働、同一賃金とします  [ blog50-1 ]   2008年12月18日 00:05
「社会情勢を鑑み、当社は同一労働、同一賃金とします。ただし、原資はありませんから皆で平等に分け合うことにします」

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