2009年01月05日
仕事と組織は、マニュアルで動かそう(書評・感想)
- 第1章 組織・チームを自動化するには?
- 第2章 組織・チームを動かすルールとは?
- 第3章 組織の成長に合わせたマニュアルをつくろう
- 第4章 組織・チームの成長ステップ
- 第5章 成長し続ける組織・チームのつくり方
- 第6章 自分をマニュアルで動かそう
中小企業の多くがマニュアル(規程や規則)が未整備で、大企業ではうんざりするくらいマニュアル(規程や規則)が多い。
未整備なら運用されないし、厚すぎても読む気がしない。厚すぎれば改定はなおざりになり、陳腐化する。
文書化しない手順は、次に伝えられることはなく、組織はしだいに個人偏重の弱いものとなっていく。
個別に対応していると、企業にとっても、個人にとってもいい結果にならず、混乱だけを招く。中途採用者の憂鬱
本書はいい時期に書かれたと思う。不況で仕事が暇になったとしたら、重要なのはこれまでの整理である。ナレッジマネジメントなんてかっこよく言わなくても、属人的な手順を文書化しマニュアルにする時間にあてればいい。一方で古くなった文面は省いていかなくてはいけない。
部下が5人を超えるあたりから、個別に指導が難しくなる。指導ができないから辞書みたいな規程を読ませておく。 仕事を始めるまでの地図は示されない。「やりはじめてじょじょに」なんて言い訳のもと、最終的には師匠と弟子みたいな「背中を見て」なんて。
マニュアルは軽視されるようになった理由はできる人・する人が作るからだと思う。
ホント横着で仕事をしたくない人がそれでも人に仕事を伝えられるように作るのがマニュアルだと思う。
成績が優秀な人とか、いわゆる「できる人」なんてのはルールを熟知していて、やらないことを決めていく人だ。新しい技術を受け入れる側は、何かを引かないといけない。その技術を受け入れて、その技術は、代わりに何を不要にしてくれるのか、それを見つけ出すのは、技術を開発する人の仕事ではなくて、現場でそれを使う側の責任で、その技術が入ったとして、現場から何も「引く」ことが出来ないのならば、それがどれだけ複雑な、すばらしい技術であったのだとしても、それを受け入れてはいけない。足したら引かなきゃならない:レジデント初期研修用
それでもやらなきゃいけないことは切り分けしながら他人にさせる。その手段がマニュアルだったり表現だったりする。
おもしろい、漫画みたいなマニュアルを作れるとよいなと思う。
本書には難しいことはひとつも書いていない。しかし、分厚くなったマニュアルを一つ一つ検証するよい機会となった。
熟知したルールのエッセンス。。。それがマニュアルだ。
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
今年こそルールを作る側にまわりたいものです。
