aamall

2009年02月10日

昇進試験は落ちた人を大事にしなくてはいけない

筆記・小論文を中心とした昇進のための一次試験が行われた。

学校の入学試験は、落ちた人には露ほど気をつかう必要はないけれども、昇進試験は落ちた人も大事にしなければいけない。


入社試験も落とすときには最大限の配慮をすべきである。

どういう経緯にせよ、入社試験を受ける以上、その企業に好意を持っている。

世に知れた企業に「無碍にされた」となれば、その企業イメージは小さな個人の中で地に落ちる。

一方で「断られ方がいい」と嫌いになれないのが人間だ。

さて、昇進試験である。

日本企業は一度昇進レースに敗れたからといって辞めていくわけではない。トップを走っているからといって順位が決まっているわけでもない。ずっと働き続ける。

昇進試験に受かって昇進させた人は、しばらくは噴射してくれることだろう。

落ちた人は必ず腐る。それは乗り越えるべきことではあるけれども、落ちて「やったあ」という人はそもそも受けない。

「腐った」後、「来年こそは!」と思ってくれて半年なり、一年なり、次のステップに向けてがんばってくれればいい。

しかし、ある程度の納得が得られなければ、本当に腐ってしまう。

試験というのは採点が公表されていない場合でも、○×に不正はないという公平性が前提にある。
そこに一定の年齢、経験年数など加算・減算要素が隠れていると釈然としない。0対7で勝っていたと思ったら「相手チームには8点のハンデがありました」って納得がいかない。

もちろん透明性がなくてはいけない。諸般の事情によりブラックボックスを作ったら死ぬまで持っていかなくてはいけない。それが人事の守秘義務であり、事情があるのが企業だろう。

噂話であるが、「若くて経験の浅いやつを昇進させたから、試験を受けるやつが多くなった。あれは失敗だった」ということを耳にした。こういうことが漏れ伝わること自体に問題がある。

試験を受ける人が多くなって何が困るのか?

昇進試験を受けるとなれば、少なくともその前後勉強し、勤務態度は改善する。

選別が面倒くさいというなら論外だ。

世代内や同一役職で切磋琢磨が起こっているならば、企業としては活性化しているといってはいい。落ちた人ががんばる社風。

ところで試験の成績はある一定の範囲で若さに比例する。

しかし、企業は年功序列をある程度守りたいと思う。残業代と役職手当を秤にかける。こいつは昇進させても10年で定年であると。ゆえに人事が思う昇進候補と成績における昇進候補にギャップが起こる。

年功序列は根っこで、膨張する経済、大きくなる企業を示唆する。

年寄りたちは、自社が小さくなっていくことなんて想像できない。「君はまだ早い」という。年齢をたてにとることで会社内でのセーフティネットを確保する。

しかし、時代は確実に収縮する社会。

M&A絡み以外の拡大は難しい。

若者は今を逃して待っていられるほど気が長くない。

残業代がかさむ自己犠牲的な上司のもとで働きたいとも思わない。残業を減らし、スムーズに仕事をまわす上司を望む。

一定の年功序列を保つにせよ、今後は昇進させる年齢のレンジを広げる必要があるだろう。現にピラミッド構成を維持できる企業は少なくなっている。

「年をとったから終わりでもなく、若いから駄目でもなく」

30年くらい前の方がそういう余裕があったのかも知れない。

少なくなる椅子取りゲームははじまってまだ15年ほど。

みなを昇進させる時代は終わった。

みな昇進させるなら、同様に降格のルールが必要だ。

でなければ、厳選が必要になる。

情で昇進させれば部下が苦しみ、ひいては企業が弱っていく。

その頃にいない経営者に昇進させる権利はない。

任命責任。

これは総理大臣だけの話ではない。たぶん企業ではそんなことは問われないけれども、罪作りは多い。

能力・実力の見分けは難しいけれども、情だけ昇進させた人で大成した人を見たことがない。

大器は晩成す。晩成を待っていられるほど、時代は遅くはない。

当面は落とした人が腐らない仕組みづくりが必要だ。

来年までに身につけてほしい能力。足りない実力。そういうものをきちんと示すこと。腐らせない方法はそこいらあたりにあるだろう。

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1. 残念な面接の結果をお知らせします  [ blog50-1 ]   2010年02月22日 20:06
今年の昇進試験があり、競争倍率2.5倍の試験は通過した。と言っても試験一発勝負というわけではなく、資格試験累積点+人事考課+筆記試験の点数+小論文+(現在の職位在籍年数)というところなので、ある程度結果は読めていた。(現在の職位在籍年数)というのを( )にし...

この記事へのコメント

1. Posted by sadametabo   2010年09月02日 15:44
1 はじめまして sadametaboと申します
 
 昨年私は上司の会社をやめろや周囲に君の面倒を見ないように指示するという言葉に代表されるパワハラによる業務不振から降格を受けました。給料は7万円減額され、同期が一千万の年収の一方で私はその半分以下という屈辱を受け、お小遣いも月3万円から一日200円という状態です。妻との関係もギクシャクしています。現在は部署は変わりましたが、実際は前の部署(人事課)から『sadametaboは使えないから頼むわ』という言葉で放り出された次第です。

 昇格試験の合否に最も影響するのが人事考課です。昨年降格を受けた自分の考課が悪いことも承知ですし、新しい部署でもがんばってはいますが、飛び抜けた成果をあげているわけでもありません。あと小論文と面接が課題にあります。そしてもうひとつ、TOEIC500以上が志願の条件としてあります。

 このような背景で試験を受けることは無謀だと思われるでしょう。でも私はパワハラをした上司を許せません。そして見返してやりたいのです。

 昇格試験は来年春です。それまで以下の目標を上げて、勉強していきたいと思います。
 11月のTOEIC650(500台ではインパクトが低い)
 ⊂論文の練習

 他に勉強の前に昇格試験の概要を読んで自分を奮い立たせる儀式を行います。

 私は負けない。何事にも屈しない。あきらめない。泣かない。

 がんばります。
 
2. Posted by こむぎちゃん   2012年09月02日 09:35
昇進試験でそこまで差がつくとは・・・
頑張ろうって思う気持ちが素晴らしいです。
でも方の力を抜いたほうがよいのではと思うこともあります。
その方が余裕があるように見えて受かったり。

今日昇進試験の夫は昨日は眠れず
体調面で心配な状態で出かけていきました。

外資系ですか?
うちの夫は続けてます。
もうタイムリミット。
今年が最後です。

でも、それはそれで良いと思っています。

年収でも一千万の半分なら
私の知り合いの家庭の標準以上です。

中小企業なら三十代、年収300万代もザラですよ。

会社の状態はいろいろですから、
人事も毎年同じじゃないと思いますよ・・・。
受けるタイミングもあると感じています。


給料が激減すると
住宅ローンや、教育費など予定が大きく変わって
心の持ち方も変えなければならない場合が少なくありません。


奥さんとはしっかり話し合う必要があると思います。

給料=あなたの価値 ではありません!!
そこだけは間違えないでください。

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