aamall

2009年06月15日

微妙に勘違いされた研修ビデオの話

数年前にに研修をデジタル動画として録画した。それはまあ、ほこりをかぶっていたり、ハードに保存されて眠っていたりするのだけれど。

先日「あのビデオはどこに保存したのか?」と問い合わせがあった。


社内研修というのは各部署が担う部分が多く、その都度資料を作っていたりする。

人前で話すのが専門でもなく、研修の内容が体系化されてないから、まあ、OFFJTの大半は間違ってはいないものの、出鱈目といって差し支えない。

唯一研修部門が行う新入社員向けは教本があるけれども、大半は輪読とかつまんないものだ。

研修してアンケート調査すらしないから満足度もへちまもなく、密室で起こるきわめて属人的なものになっている。

そういったことを含め、録画でもして、研修する側の反省を促し、前回行われた研修にオン(プラス)するものができるといいなあと思っていた。

そういう取り組みが見直されたか、仕事が苦手な、でもビデオ撮影が趣味のオジサンを異動させて録画させるいう。

数度にわたり録画をして思いついたのは、録画はほとんど三脚による定点なので、人なんか必要がないということ。じゃあ何が重要かというと、編集の技術なんだろうと思う。

3時間録画して3時間流すのは簡単だ。ただ、そのときの空気までは再現することはできないから、カットしていい部分というのが相当出てくるはずだ。

編集しないテレビ番組は面白くない。現在、NBAファイナルを録画して見ている。LIVEなので、衛星だとタイムアウトをずっと放送することになる。英語だから漏れ聞こえることも理解できない。

だから、前半のリプレー・ハイライトを瞬時に編集して流している。民放ならCMの時間だ。

研修ビデオも同じ。自分が行った研修なら、おもしろくないギャグ
・間延びする瞬間や当時なら通じたであろう時事はぜひとも編集してほしい。

本もたぶん編集者の力に寄るところが大きい。おもしろいものものも順番ひとつ間違えれば面白くなくなるし、売れなくなる。ブログの多くが書籍化されないのも、断片的で体系的でない集合は知識として成立しないことを示している。

つまり、録画して再現することのみが目的でなく、録画したものを再現しても通用するように「編集すること」こそ本質的な問題ではないか?

となると、編集していいか悪いかの知識が問題となる。ただの要約ならばたやすいが編集というのはそういうことではないのだろう。

デジタルビデオなんて誰でも録画可能になった。しかし、それを再構成し、見ごたえのあるもの仕上げることは素人にはまだ難しい作業かも知れない。

ウェブで大学院などが開かれ、当然そこには玄人がいるだろうけれども、まだまだおもしろみは足りないようだ。

エンタメ性だけなら、空気を操れる生授業が好ましい。

しかし、それを専業としない企業では毎度毎度たいへんなので、こういう話になる。

あ〜編集する時間をくれたらなあ。

私がしたいのは、録画することによって密室で行われるくだらない研修をあらわにしたいだけであり、研修そのものが面倒なのではない。

人の振り見てではなく、「己が下手さを知りて一歩目」なんだったけな。


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blog49 at 00:01│Comments(2)TrackBack(0)clip!仕事 

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この記事へのコメント

1. Posted by 丁稚   2009年06月16日 11:24
さすが編集人!大学の時とった杵柄が疼くか!是非、ちみの会社でフランキーを中途採用してやってくれ。それから二人してピンクのトレーナーを肩から掛けて闊歩してくれたまえ。「うーさう行っちゃう?」などなど。ドナドナ
2. Posted by マリンゾウ   2009年06月16日 20:50
編集王として言っておく。デジタル編集はものすごーく時間がかかるのだ。そうそこに埃をかぶっているDVDだ。

あとフランキーみたいな怠惰な人間は紹介できない。

トレーナーは腰に巻いて闊歩しているし、う〜さう(実際はスーパー銭湯)でソフトクリームをなめているので心配は無用だ。

ゴルフ→う〜さうだ。正確には打ちっぱなし→スーパー銭湯だ。

あとごちそうさまでした。

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