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2009年07月20日

新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか(樋口弘和著 書評・感想 )

ここ数年、団塊の世代の大量退職を見込んでか新入社員を多く採用した。

「若いのが使えない」なんていう人もたくさんいる。常識を知らないというのだ。定年延長とダブルパンチだったものだから人員は高止まりしている。

3年目にかかろうかという若者と仕事をする機会があった。その若者は仕事に積極的で今後の成長が楽しみだと思った。

新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書)
新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書)を読む。




  • 第1章 上司の成功体験が通用しない時代がやってきた
  • 第2章 こんなはずではなかった!?−採用ミスの真相
  • 第3章 一流の人材はどこにいるのか?
  • 第4章 間違いだらけの日本の採用
  • 第5章 優秀な人材を見抜く 雑談面接
  • 第6章 かまってあげる育成

本書では採用から一連の育成までを含め「人材投資活動」と呼び、その重要性を強調している。まったく同意である。

私が入社した頃は、なんとなく余裕があった。順序だてて教えてもらったわけではないけれど、人の動きくらいは見る時間があった。
人員コストを減らすために、管理職の階層が削られ、彼らは自らの業務を持ちながら、部下を管理することを求められるようになったのです。P36
とは言うものの、以前から管理職を育成する教育、部下を育成する文化なんてない。部下は自ら考える以外になく、上司のあたりが悪ければ学ぶべき目標もない。

しかし、成長が期待される時間が長ければ、ターゲットとできる上司や先輩にめぐりあることができた。

「期待はずれ」は?自分の時代よりも早い成長を求める、?それだけの体制が整っていない ことが大きな要因に思える。


さらにコネ採用(が100%悪いとは言えない)なんてのをやめてないから、明らかに問題児が出る。数が多ければばらつきが大きくなるのも当然だ。ただ、これは新入社員に限ったものではなく、各世代にいるのだから、組織としての許容度が狭くなっているに過ぎない。

一部署に一人や二人いても問題にならなかったことが表面化しているに過ぎない。
職業指導の話に戻るけど、そもそも離職率を下げたいなら、学生ではなく、クソ会社を指導して、クソ労働環境を改めさせるのが先だろうが!入社3年以内の離職率35.9%

私の職場の話に落としてみると
?自分の成績ばかりのことを考えている先輩
?プレイングマネージャーを求められ、プレイングでアップアップの管理職
?現場から離れた時間が長い上級管理職
?出世など関係ない年寄り

がまわりにいる新入社員はかわいそうだと思う。

そもそも、私世代を含め、真剣に育成する体制は整っていない。近い世代をあて教育係とするのがせいぜいだ。教育係のレベルをそろえるための教育なんてない。

育成された覚えなどないのだから、教育係の力量に100%依存する。そこを十分に評価にかえしてもいない。
一流の人材は、トップクラスの上司がいる部署に配属しなくてはなりません。P89
入社したばかりで一流かはわからないけれど、多くの人材を半年〜1年一箇所に配置し、その後各部署に配置転換する方法をとった。しかし、指示しなければいけない部下が増えたため、迷惑がっていた者もいた。意図を十分に組んでいればなあ。

たしかに個々の能力に差はあるけれども、本書の大筋で語られている内容同様、変わってきたのは若者ではなく、時代であり、そこに取り残されている管理職だ。

若者に対する期待の大きさとそれを育成できないギャップ。

私たちが(教えてもらえない)不満に思っていたことをすばやく実行しなければ。

私たちの多くが七転八倒しなければならない課題だ。

もちろん自戒を込めて。

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