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2009年08月05日

畑村式「わかる」技術(畑村洋太郎著 書評・感想 )

わからない人はいくら言ってもわからないことに気づく。

しかし、どこかでわかってもらえることも期待している。

外部研修を受けたり、受けさせたりするが、それが十分に腑に落ちることはなく、むしろ、現実との乖離を感じるこの頃。

人に教えるためにまず、「わかる」ってのが何かを踏まえたい。

畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書)
畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書)を読む。



  • 第1章 「わかる」とは何か(「わかる」とはどういうことか;『直観でわかる数学』を書いた理由;学校の教科書や授業はな ぜわかりにくいのか ほか)
  • 第2章 自分の活動の中に「わかる」を取り込む(まず身につけておくべきもの;「わからない」けどつくりだす;自分でテンプ レートをつくる)
  • 第3章 「わかる」の積極的活用(「面白い話」をする人は何がどうちがうのか;絵を描くことの意味;「現地・現物・現人」が、わかるた めの基本 ほか

社内の人間が研修を行うと最悪で、やっていることは輪読に近い。わかるということがわかってないと思うときがある。自分の腹で消化できないものを人に押し付ける。
ちなみに、『創造学のすすめ』の中では、これについて3つのパターンを紹介しました、「要素の一致」「構造の一致」「新たなテンプレートの構築」という3つがそれです。P17

自分がすでに頭の中で持っている要素や構造を使って新しくテンプレートを作ることで理解しようとするのです。P20
おそらく、社内講師の多くが、要素と構造の説明にとどまり、相手のレベルに合ったテンプレート構築の手伝いまでができていない。

これまでの研修について
自分なりにまとめておきたい。

OJT・・・熟練者とともに行動する場合にその行動・考えがどこから来ているのかわからない。背景がわからず、ケースバイケースが積み重なる。マネできないなあという部分と要素の一部だけを勘違いの可能性がある。=要素の一致

OFFJT(社内)・・テンプレートの作りこみが甘く、どうしても出来合いを頼りがち。経験談はあくまで経験談として語られる。=構造の一致、断片的な要素の一致

OFFJT(社外)・・要素と構造は一致する。作りこみは十分だが(各社の人間にわかるよう)汎用性が高い。同業界といえども抽象度を上げざる得ない。
それぞれの種がどのように結びついているかがわかれば、その事柄を見るときの視野は確実に広がります。そこからさらに上位の概念の世界に登ることができるので、聞き手は深く豊かで大きな世界をイメージできるのです。P137
本書では興味を持って話を聞いてもらえる講師について「立体的」と表現している。

現在この種の仕事に携わっているが、なかなか上司に理解してもらえない。順を追う縦糸とレベル別の横糸が必要で、そこに適切なサンプルを加えた奥行きが必要である。

これらがバラバラの場合には点・線で終わり、深い理解にはつながらない。とはいえ、自分が研修のプログラムをしても立体的にできるかわからない。ただ、不況になって、売り上げが落ちれば、時間はある。横糸と奥行きをつける工夫の算段はある。



回復力~失敗からの復活 (講談社現代新書)回復力~失敗からの復活 (講談社現代新書)
著者:畑村 洋太郎
販売元:講談社
発売日:2009-01-16
おすすめ度:4.5
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抽象概念と具体事例の行き来。相手の頭に浮かぶテンプレートの構築をいかに行うか?

それを試すにはネットがある。近々業界の人が便利だなと思うものを公開したい。

小学生の算数が「わかった」のは大学生になってからである。そのとき、ある種の視界が開けた感はある。

人に教える際に「わかる」を理解するため本書を手にとられたい。

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みる わかる 伝えるみる わかる 伝える
著者:畑村 洋太郎
販売元:講談社
発売日:2008-03-14
おすすめ度:4.5
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