2007年06月30日
催眠術のかけ方(書評・感想)
催眠術のかけ方―初心者からプロまで今日から使えるを読む。こういうトンデモ本というのは通常斜にかまえて「どうせ・・・」ってな気分で読む。でもね。あながちなめたもんでも。これが結構なるほど・ザ・ワールド。コミュニケーションスキルに近い。モテ隊な人、営業をする人、そして相手の心をがっちりとつかみたい人などなど、催眠術を抜いても読んだ方がいいかも。


目次
- 第一章 潜在意識との対話
- 第二章 催眠術師への道
- 第三章 催眠術ショーの舞台裏
- 第四章 催眠術の極意
- 第五章 セックスinトランス
- 第六章 療法としての催眠誘導
と目次だけ見ると相当なトンデモ本なのだが、中身はきコミュニケーションスキルがきっちり詰まっている。
◎イエスセット・・・・心に条件反射を作る惰性形成法その他、相手が必ず「イエス」という質問を連発して精神的な条件反射を形成する方法も有名です。例えば女性と海を見ているとします。ここでは今現在、現実に起きている事実を話すのがポイントです。
「夜でも波って見えるんだね」「そうだね」(イエス)
「夜だから波の音がよく響くね」「うん」(イエス)
「砂浜の砂も夜は湿りがちなんだね」「そうだね」(イエス)
「少し疲れたね」「うん」(イエス)
「どこかで休んで行こうか?」
この会話のようにいつでもうまくいくとは限りませんが、相手が何度もイエスを繰り返している最後に惰性でイエスとう潜在意識が浮かぶのです。
ということが催眠誘導の基本であるという。口説くのがうまい人や、大勢を相手に先導するのがうまい人、ついぞ話が弾んでしまう人、つい納得してしまう話をする人はそれこそ本人も気がつかないうちにそんなことをやってるんじゃないの?
相手の心や行動をコントロールできたらね・・・なんて必ず思うでしょ?思わない?
◎身だしなみと態度・・・・まずは安心感を与え、不快感を与えない
ってあたり前のようなことでも案外と守られていないわけで。そういう基本ってあんがい忘れられがち。
まあ、期待する「ばっとやるとカクんと落ちる」ような異性の落とし方は そもそも催眠状態に入る準備(二人きりになるとか)ができていないとムリだし、トーシローがそこまでの技術になるためには 被験者が相当数必要ってか、そこまでいくともうモテなので気にしなくていいっつか。
それでもその催眠手法ってのは普通に紹介されているコミュニケーションスキルの総合技法なわけです。決して意識不明とか、かかりっぱなしで大根を生でかじり続けてしまうわけでなく、ある種の思考停止状態・・・子供がゲームに熱中する状況・・・な らしいのです。「ご飯だよ〜」「は〜い」って離れない場合あるでしょ。それ。
コミュニケーションスキルを高めたい方・・・必読。これは男女共通でその技術は相手に信頼させるためのスキルかもしれない。
過剰な期待をして読まなければ・・・あの人の話にはなぜ納得するのだろう・・・という疑問が氷解するかもしれません。
そういうのも一種催眠というか・・・まあ技術があっても中身も必要ですけどね。第7刷まで出てる・・・結構買うんだな〜。買うわな〜。