aamall

2007年08月24日

心と遺伝子(書評・感想)

心と遺伝子 (中公新書ラクレ)を読む。


浮気者とマイホームパパ、太った人よやせた人、早起きと夜ふかし

      すべて遺伝子の差! 帯 より・・・


      ・・・まじすか・・・。



織田信長は戦術の天才として長い槍を使いより遠くの敵を倒した。槍が長い・・・その後はより多くの鉄砲を用意し、長篠の戦いに勝利し、鉄砲・・・弾の威力を見せつけ、その後の戦争に大きな影響を与えた。


しかして、厨房なら一度は経験があるであろう。槍の長さを測ること。合戦もないのに槍を磨き、その尖った槍に定規をあてて「標準より大きいかな?」とか。その後、槍を磨いて弾を発射する。もちろん相手がいない散弾であるが。そして弾がどれくらいか届くか飛ばしっこするやつまでいる。ノスタルジ


さておき、ゴリラは弾の数が少ない。これは雄ゴリラ一匹に対してたくさんの雌ゴリラでハーレムを作るのでハーレムを乗っ取られぬよう腕っぷしは強くなければならないが、弾の数は少なくてよい。一回あたりは少なくとも十分あたるのだ。

一方チンパンジーは弾の数が多い。これは雌チンパンジーはご覧交で何人もと交尾をするので雄は届くように多くの弾を発射する。

で人間はというとゴリラをチンパンジーの間くらいの弾数らしいので・・・複数と交わっても仕方がないのだくらいの勢いで本書は始まる。

「浮気する男は浮気を受ける女がいるからだ」

まことにその通りだが、それを支持すると叱られそうなので端折り。まあといってもそれは遺伝子の仕業ではじゃ ないの?

生物の勝ち組は簡単に言うと種が多くなったか否かである。より多く子を産めばまず勝ち。そしてたくさん生き残れば勝ち組。ブンボー子沢山でも種としては勝ち組なわけです。

ただ高等生物になるとそのへんに掟破りが生じたようだ。つまりオナニー。本来種を残すための行動が単なる試し打ちに変貌を遂げる。槍を磨いているうちにそれが弾の出ることに気がつく。     「あっ的はいらないのだっ」→こんなことは書いてません。

太るのも遺伝子、やせているのも遺伝子。また「脳細胞は死んでいくとの定説」も次々と変わっている昨今。生命は神秘でですわ。

太っている人は運動しないからか?運動しないから太るのか?このへんの問題にもちゃんと答えてくれる答えは「太っている人がやせても・・・運動しないのだ・・・」つまり太っている人は運動しない遺伝子がちゃんと仕掛られている。これで安心してくれ。ちみはものぐさじゃない。遺伝子のせいなんだ。とか

利己的な遺伝子 <増補新装版>で有名なリチャード・ドーキンス以来どうも男性浮気擁護論がそんなバカな!―遺伝子と神について (文春文庫)の異訳によってもたらされというか、どうもここいらあたり、ちょっと最近では異論のあるところ。つまりオーラルだけで金を払うのはいかにも遺伝子乗り物論にはそぐわない。槍を磨いたりオーラルで抜いている場合ではない。

もし遺伝子乗り物論でいけばまた女性もたくさんの人とやってその強そうな遺伝子と着床力のある精子を選ぶはずだ。そこいらの説明は本書でもないが、男性だけの浮気擁護論は遺伝子的にはおかしい。

まあ、10ヶ月にも及ぶ妊娠期間を考えればつがいもわからなくはないが、そこいらあたり男女とも複雑になった環境と脳の奴隷であるとおいらは考えている。

本書はちょっと見た動物だけでなく遺伝子的にもきちんと調べている点で少なくとも竹内より評価できる。それでも浮気に関する問題は時代背景も関係するし、したくってもできない人も云々。

動物の行動だけの判断は今となってはいかにもしょぼい。

そこいらあたりで動物行動と遺伝子を丁寧に書いた本書はモテのヒントになることはまつがいない1冊。これからは自分の遺伝子と相手の遺伝子に語りかけるとしよう。

脳とこころと遺伝子と・・・まあそれ以上にいろんな環境も影響するとか。そんな感じで・・・ゲノム解析が示すところは単純なところではないかな。

   これに時間を加算しないと。


浮気をしたい脳--ヒトが「それ」をがまんできない訳



blog49 at 00:01│Comments(0)TrackBack(0)clip!書評 心理 

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