2008年01月03日
モテたい理由 男の受難 女の業(書評・感想)
- 第1章 女の目から見た世界
- 第2章 獰猛な恋愛資本主義
- 第3章 蔓延するライフスタイル語り
- 第4章 女子が生きるファンタジー
- 第5章 ライフスタイルの先祖たち
- 第6章 男たちの受難
- 第7章 女という水物相場
- 終章 戦争とアメリカと私
もっとも得心がいったのが
モテとは関係性(特に異性との)に優位に立つことである。
この一言は他でも語られていることなのかも知れないが、男性の中では納得できないかも知れない。というのは男性の場合、それは異性に対して向けられているだけだからである。
女性は違う。男性にモテると同時に女性にも「モテると思われたい」のではないだろうか?ヴィトンの新作など男性にはわからないのに、女性は女性の目すら・・・その対象になる。まさに関係性において常に優位に立とうとしているように見える。
女性雑誌を長く眺める筆者は鋭く突っ込む。
モテなんてな・・・ずっと前はほんの一部の人間にしかなかったはずだ。「やつはモテる」といわれる人はせいぜい100人に一人の世界ではなかったか?それが今となってはモテ・非モテの線引きははっきりしている。
モテから愛され・・・これが女性誌のキャッチフレーズである。そしてファッションを並べててあおる。あおったあげく、多くの人はモテのため、努力し、モテない。
もてない男―恋愛論を超えて (ちくま新書)はそんな猜疑心から猫猫先生が書いた一冊である。男ですらそうである。女性へのプレッシャーはいかばかりか?
女性誌で作られたライフスタイルを真に受けて・・・それを得ることなく時期を逸してしまう女性の多いこと。
筆者が気がついた点は単純に女性こそ金になるということ。「モテ」ると言い切ればなんでも売れるのである。それは個性的をめざした没個性。
男性目線との違いを強調するがそれはきっと届くことはないだろう。
派手派手ネイルを見て・・・「かわいい!」と心底思っている男性はいない。
とはいえ、そういう隙間が商業的にヒットする。
女性を理解したい・・・男性向きの本だろう。そして結論はやっぱり「理解できんな・・・」となるかもであるが・・・関係性において優位にたつために役立つかもである。
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