2008年02月07日
こんなに使える経済学(書評・感想)
窃盗率の発生率が10%上昇すると、住宅地の価格は1.7%下落することがわかった。〜中略〜仮に4000万年の戸建て住宅で、土地の値段を半分と見ると〜中略〜その地域に住む人は34万円ずつコストを払わされていることになる。〜犯罪予防のために34万円まで支出してもよいことになる。P87〜88
銀行が貸し出しを行う際には、相手から担保をとることが多い。〜中略〜貸し倒れになったとき、穴埋めするというのが一般的な答えだろう。〜中略〜企業が提示した担保を没収できるという条項を契約に盛り込んでおけば、企業が借入金の一部を着服するという誘因は削がれる。言い換えれば、担保がプロジェクトを成功させようという誘因として働く。〜ミクロ経済学の一分野である「情報の経済学」の分析手法を用いることで〜P132〜133
私自身のための引用であるが、実際にはもっと身近な事例が挙げられているのでご安心を。
フレームワークの中でも、経済は意識をしないがもっとも実生活に近い。
私はもっぱら→恋愛RFM分析のようなコンサルティング手法を用いるが、自身なにか得意なフレームワークをもっておくことはプレゼンの際に有利だ。プレゼンは(多くの人の前で話すということに限らない)どんな業種の人にもありえることなので本書のような本を一冊心得ておくことはきっと役立つ。
もっとも「太る理由」を
どれだけカロリーを摂取するかを決めるのに、人は現在得られる利益と、肥満度が増して将来起こるだろう不利益を比べる。ただし、現在の利益という場合、〜中略〜 時間割引率で云々 P26
と説明されても「うるさいっ」と言われて終わりなので、フレームを振り回すのは注意。ただ、しっかりとした雑学本なので気軽にかつサクッと読めることは請け負う。
もうちょっと上級編はこちらをどうぞ。