2008年08月26日
ウケる技術(書評・感想)
- はじめに
- 本書の特長と使い方
- 戦略1 ガイジン化
- 戦略2 ねばり強さ
- 戦略3 神の視点
- 戦略4 逆
- 戦略5 チューニング化
- 戦略6 番組化
- 最終戦略 愛
- 補足 アクションとレトリック
- ウケる技術・メール編
- 付録 「ウケる技術」チェックリスト
うまく話し、笑いがとれればこんんあいいことはない。しかし、いきなり話はじめてウケるわけがない。本書は話そのものよりもレスポンス(ウケの)技術と言ってよい。
女:映画?わたし疲れてるの
男:ちょうどよかった。座席がフルフラットの映画館知っているから。P123
結構寒い。振られ方に笑いをもってくる・・・そんな感じの逃げの技術。「じゃフルフラットの映画館つれて行ってよ」・・・あり得ない。ただ女性の苦笑が目に浮かぶ。が苦笑でお互いにしこりが残らない場合もある。
こういう痛い切り返しが本書では続く。自らを痛く演出するのが笑いをとる基本なのである。
この本の多くが男性向けに自分を犠牲にすることを強いる。しかし以下は女性に大いに参考になるはずだ。
遠慮するより、あつかましくねだって大いに感謝したほうが相手に喜ばれることがあります。ねだり上手をめざしましょう。
(男が沖縄旅行のお土産を社内で配っていて)
男:ごめん、さっきまでお土産あったんだけど、もうなくなっちゃった。
女:×大丈夫、気にしないで。
○今すぐ石垣島に戻って!P154
オヤジ殺しの女性はこのへんがうまい。勘違いさせないギリギリを狙うときっとモテる。自立した女性ほどこれが下手になるような気がする。また、遠慮しすぎる後輩や部下はかわいくない。かわいげだ。
本書を読んですべてを真似するのは到底難しいし、実際行ってみても陳腐だと思う。しかし、切返しの技術は常に心がけていないとまったくできない。粋な返しはそれだけで知性の高さをうかがわせる。それだけに身近なところで練習するといいだろう。
とは言え、ウケる技術ははずす技術だ。はずしてこそうまさが出る。それを続けるうちにいつしかオヤジギャグと言われるのだろう。しかし、心地よくはずすってのが真正面で受けるより難しい。
ふざけた内容を体系的にまとめた本書はそれだけ価値がある。モテたい人は本書を真似て「はずす」ことから学ぶべきだろう。
メール編はたいがいしつこいので注意。
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