aamall

2008年10月02日

ノルウェイの森 上下(感想)

ノルウェイの森 上 (村上春樹著)を読む。秋の夜中には文学である。といっても文学作品らしいものは人生ではじめてかも知れない。だから書評はムリなので書き抜き。
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親友のキズキと直子と僕が過ごした楽しい高校時代は17歳の時のキズキの自殺で幕を閉じる。

それからなんとなく大学に入った僕は直子と再会し、会話と散歩を続ける。直子は心に深い闇を抱えている。

気持ちは通じることなく、直子はある日療養施設に入所してしまう。療養施設を訪ねる僕。そして同じく闇を抱える玲子さん。一時回復に向かった直子。

ここの良いいところはね、みんなが助け合うことなの。みんなが不完全だということを知っているから、お互い助け合おうとするの。〜中略〜私たちは鏡なの。上:P200

「あれは努力ではなくてただの労働だ」と永沢さんは簡単に言った。「オレの言う努力というのはそういうのじゃない。努力というのは主体的に目的的になされるもののことだ」下:P114

放っておいても物事は流れるべき方向に流れるし、どれだけベストを尽くしても人は傷つくとき傷つくのです。人生とはそういうものです。下:P246

あなたが直子の死に対して痛みのようなものを感じるなら、あなたは残りの人生をとおしてずっと感じつづけなさい。そして学べるものなら、そこから何か学びなさい。でもそれとは別に緑さんと二人で幸せになりなさい。あなたの痛みとは緑さんとは関係ないものなのよ。下:P281

元気で傲慢な人は本書を読んでも何も思わないかも知れないけれど、そうでない人にはたいてい薬になると思う。ただし、元気が出るものでもないし何かを変えるものではない。効くだけである。

ノルウェイの森 下 (村上春樹著)

 



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