2010年02月14日
「最近の若者はダメだ」と言わないために
ここのところ、最近の若者との接点が多い。と言っても学生ではなく社会人1年目〜5年目というところ。
だから、最近の若者の平均的像まではわからないし、接点が多いと言っても10人までの話。
私の同世代ですら表現は違えど「最近の若者は考えていることがわからない」とかダメだチックな表現をする。
これがどういう理由、背景で言われているのか考えた。
だから、最近の若者の平均的像まではわからないし、接点が多いと言っても10人までの話。
私の同世代ですら表現は違えど「最近の若者は考えていることがわからない」とかダメだチックな表現をする。
これがどういう理由、背景で言われているのか考えた。
たぶん、10年前、20年、30年、40年遡ったって同じようなことを言っていたに違いない。
当社の背景
これくらいの変化が当社で起こっている。ハングリーさが足りないという人もいるが、自分だって食い物に困り、欲しいものを手に入らないという飢餓感など持ったことはないはずだ。この傾向は20年以上は変わっていないと思う。
たしかに、草食系に代表されるように、男性に男性らしさを求める傾向は減ったように思う。女性と見まがうような男性が多くなったのは事実で、きそれはそっちの方がモテるから、なんて必然性を感じる。
「自分、不器用ですから」なんて角刈りのゴリゴリはモテないだろ?いやその需要はあるにしても。
私の同期を見回しても、肉食系なんてのは少ない。「出世して、おら一国一城の主になるだ」なんてギラギラした、女性と見れば声をかけるなんてやつはいない(というかいつの時代も一定数存在し、一定数はそうではない)。草食系の走りと言っても過言ではない。
もう一世代上になると、まず人数が少ない。バブル世代の離職率は高く、当社に残っていない。だから、そこを括るのは難しい。
その上の世代、団塊の世代ちょっと下は数多い。出世に対するギラギラ感は自分の喫緊の課題として持っている。と言っても努力を続けている人は少ない。より高いハードルに挑もうというよりも「低いハードルはどこにあるのか」ということにギラギラしている感じ。ゴマすりとかできそうなのもこの世代あたりまで。
つまり、若者に望まれる適度な飢餓感、快活な姿勢、前向きな性格、なんてのはどの時代も一定数存在し、一定数は存在しない。
そういったものの、指導に関する研修やプログラムが充実したかというとそうでもない。もっぱら自己啓発と現場に投げられている。
「組織というのはお手本の連鎖である」なんて考えている。若者は近い先輩の姿を思った以上に見ているし、意識・無意識に関わらずそれをまねる。管理職に対する評価はシビア、昔より目が肥えているのではないかと思うときもある。
ある部分で理想的な仕事ぶりの先輩がいたとして、何十年もそのスタイル、知識で押し通すことは難しい。常にマイナーでもチェンジ、バージョンアップをしていかないくてはいけない。
つまり、私たち管理職を含めた先輩たちのバージョンアップの欠如が「最近の若者はダメだ」と言わしめる最大の原因だと私は考える。
先日、「せっかくの機会ですので」なんて少しのでも一緒に客先をまわろうとする若者がいた。様々なことを聞いてくるし、熱意というか希望というかそういうものを感じた。スムーズに仕事をして充実感を得たいという欲求は若いほど旺盛で、伸びしろだって若い方がある。
いつも思う。「最近の若者はダメだ、はそうでもない」
確実に芽を出し、枝を伸ばす若者はいる。
芽をつぶし、枝を切っている可能性はないか?自問せねばならない。
下手な手本を見て字はうまくならない。
手本となれるよう、バージョンアップは欠かせないと思う。
「最近の若者はダメだ」と言わないために。
<関連記事>
近頃の若者はなぜダメなのか 携帯世代と「新村社会」 (光文社新書)
著者:原田曜平
販売元:光文社
発売日:2010-01-16
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当社の背景
- 数の増加
- 離職率の低下
- 即戦力の期待
これくらいの変化が当社で起こっている。ハングリーさが足りないという人もいるが、自分だって食い物に困り、欲しいものを手に入らないという飢餓感など持ったことはないはずだ。この傾向は20年以上は変わっていないと思う。
たしかに、草食系に代表されるように、男性に男性らしさを求める傾向は減ったように思う。女性と見まがうような男性が多くなったのは事実で、きそれはそっちの方がモテるから、なんて必然性を感じる。
「自分、不器用ですから」なんて角刈りのゴリゴリはモテないだろ?いやその需要はあるにしても。
私の同期を見回しても、肉食系なんてのは少ない。「出世して、おら一国一城の主になるだ」なんてギラギラした、女性と見れば声をかけるなんてやつはいない(というかいつの時代も一定数存在し、一定数はそうではない)。草食系の走りと言っても過言ではない。
もう一世代上になると、まず人数が少ない。バブル世代の離職率は高く、当社に残っていない。だから、そこを括るのは難しい。
その上の世代、団塊の世代ちょっと下は数多い。出世に対するギラギラ感は自分の喫緊の課題として持っている。と言っても努力を続けている人は少ない。より高いハードルに挑もうというよりも「低いハードルはどこにあるのか」ということにギラギラしている感じ。ゴマすりとかできそうなのもこの世代あたりまで。
つまり、若者に望まれる適度な飢餓感、快活な姿勢、前向きな性格、なんてのはどの時代も一定数存在し、一定数は存在しない。
「2 よい 6 ふつう 2 悪い」
これはどの時代も変わらないのではないかと思う。
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発売日:1998-05-01
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鉄拳制裁指導はもちろんのこと、パワハラ・セクハラと騒がれる昨今、指導することは難しくなっている。ゆっくりと時間をかけて成長を見守ればよかった時代は過ぎ去った。
当社の状況を見てもわかる通り、(若者の)数が多く、かつ離職率に下がっているのだから管理職の指導やアドバイス、手腕が問われる。
では私たち管理職の能力が低下したかというとそうでもないと思う。そんなに変わっていない。
ただ求められるものが変わっている。
これはどの時代も変わらないのではないかと思う。
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鉄拳制裁指導はもちろんのこと、パワハラ・セクハラと騒がれる昨今、指導することは難しくなっている。ゆっくりと時間をかけて成長を見守ればよかった時代は過ぎ去った。
当社の状況を見てもわかる通り、(若者の)数が多く、かつ離職率に下がっているのだから管理職の指導やアドバイス、手腕が問われる。
では私たち管理職の能力が低下したかというとそうでもないと思う。そんなに変わっていない。
ただ求められるものが変わっている。
そういったものの、指導に関する研修やプログラムが充実したかというとそうでもない。もっぱら自己啓発と現場に投げられている。
「組織というのはお手本の連鎖である」なんて考えている。若者は近い先輩の姿を思った以上に見ているし、意識・無意識に関わらずそれをまねる。管理職に対する評価はシビア、昔より目が肥えているのではないかと思うときもある。
ある部分で理想的な仕事ぶりの先輩がいたとして、何十年もそのスタイル、知識で押し通すことは難しい。常にマイナーでもチェンジ、バージョンアップをしていかないくてはいけない。
つまり、私たち管理職を含めた先輩たちのバージョンアップの欠如が「最近の若者はダメだ」と言わしめる最大の原因だと私は考える。
先日、「せっかくの機会ですので」なんて少しのでも一緒に客先をまわろうとする若者がいた。様々なことを聞いてくるし、熱意というか希望というかそういうものを感じた。スムーズに仕事をして充実感を得たいという欲求は若いほど旺盛で、伸びしろだって若い方がある。
いつも思う。「最近の若者はダメだ、はそうでもない」
確実に芽を出し、枝を伸ばす若者はいる。
芽をつぶし、枝を切っている可能性はないか?自問せねばならない。
下手な手本を見て字はうまくならない。
手本となれるよう、バージョンアップは欠かせないと思う。
「最近の若者はダメだ」と言わないために。
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1. 人材育成に関する7つの間違い [ blog50-1 ] 2010年07月26日 19:48
「人材育成が大事です!」とよく聞く。通信教育や集合研修なんかも何度も行っているが、体系的でないためその効果が見られない。現場ではOJT計画を提出し、かなり力を入れてやっているように見えなくもない。