aamall

2010年06月02日

雇用延長が若者を搾取する

定年・・・即・・・採用・・・の知らせを見ることが多くなった。

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律一部を改正する法律の概要
を見ると、年金が満額支給される65歳まで、できる限り働いていただくよう法律で定められいる。

給料は半分以下で、契約社員的性質を持つとはいえ、定年後の採用は能力の低下や責任感の欠如を伴う。

長く勤務していただいた方だし、希望する場合は再雇用する方が(次の就職先を探してあげるより)楽なのだけれど。

こんな話がある。
現役時に体を悪くして、かつできる仕事も限られていて、・・・そんな方が再雇用された。

一般的な事務・・・それこそ・・コピーすら満足にできない方だったので、部署は(短期間の)たらい回し。人のよさだけで再雇用という形であった(そこいらあたしはいい会社だと思う)。

部署ではもて余し、再雇用2年目、次回更新は難しい場面。直属の上司は「次回は更新できない」と伝えなければならない(もっとも引き取り手もない)。直属の上司は(先輩である)再雇用者を解雇に近い形にしなければいけない。

それを伝え、関係は悪化。最後は挨拶もなしに去っていった。

直属の上司は苦い思いをし、(実質的な)解雇を申し渡された方も心中察する部分もある。

しかし、それは誰が言うかであって、それこそ、法律で定められた努力義務をずっと守り続けることはできない。組織の存続こそ組織の目的だ。

再雇用の位置づけ

当社の再雇用は、人事考課など一定の基準を持ってなされる・・・はずだ。しかしながら事実上はなあなあの運用で、相当数が再雇用されている。

本来、定年が定められている以上、そこを持って一区切りであって、再雇用は(たとえ年収が半分以下になるにせよ)それはボーナストラックというか、おまけに近い。

だからこそ、「当社では定年となったあなたを1年雇用延長することにしました。しかしながら、1年間の更新であり、後進の採用を優先するほか、人事考課などを勘案し延長しない場合もあります。そういう意味で厳しいとは思いますががんばってください」と因果を含める必要がある。

そういったまずい部分から(組織ごと)逃げている。末端の上司が言わねばならない。誰も引導など渡したくない。しかし、「後進にゆずる」などあらかじめの大義名分があれば。ふりがあれば。


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第一、先輩(上席だった人)は使いにくい。同じ給料でも一生懸命働く若者や女性よりも能力も劣る。

そういった使いにくさのしわ寄せはきっと若者に行く。雇用延長する前から採算割れだった人々から、一定の責任感まで取り上げるわけだし。

ここのところ基本(元)社員丸抱え。以前の公務員のようにそれが若者に安心感を与えればいいが無理だ。

子供手当もずっと続かないのを承知でもらう。もらえるものをもらうのは当然だ。

ただ、丸抱えのつけは誰かが払わなければならない。

その場でいいことが将来にいいとは限らない。

そういった危惧を抱いているのが今の若者ではないか。



blog49 at 00:02│Comments(2)clip!昇進 昇格 

この記事へのコメント

1. Posted by 50歳   2011年01月17日 19:34
3 その通りですね。年金が65歳からなもんだから企業に定年延長しろ、再雇用しろなんて言いますが、これも若年層の雇用チャンスを失わせる、悪弊になっている。
再雇用は、ボランティア(時給1200円程度)の採用くらいと割り切った待遇にするべきかもしれない。
2. Posted by マリンゾウ   2011年01月18日 08:10
コメントありがとうございました。お年を召された方も生活か゛あります。一定の生活保証は必要です。しかし役員などて゛会社にしがみつき後進の育成をおこたった人が残念です。

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